寒い&SS。

寒い&SS。
寒いですね・・・!
寒暖の差の激しさに付いていけないご老体です。
風邪が地味に長引いております・・・。

何だか色々やりかけ作業ばかりなんですが、いつ片付くんだろう・・・、と酷い有り様の部屋を見て思います(^^;)
ドイツから帰ったらやろう、と思うと確実に5月半ばだよね(-_-;)
この週末に一旦荷物リストチェックしないと必需品買い出しに行くタイミングがなかなか掴めなくなってしまう〜、と思っていたんですが、雪って!
4月なのに・・・!
日常生活もさながら、旅先の服とかどうしたら良いものか悩みます。
誰か私にオシャレセンスを分けて下さい・・・!
服選ぶのとか苦手だよー○| ̄|_←女子失格。



何か書きたい衝動で、先日のラブラブショーSSの続きSSを書いてみます(笑)。


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★その後の2人 その2


台所に立っていると。
「何を作っているんだ?」
パタパタ・・・否、ペッタペッタとロイがやってきた。
「アンタ、足の裏ちゃんと拭いて来いよ」
「ん?あぁすまん」
風呂掃除の名残の水分を足に残した男は、言われた通りに手にしていたタオルで乱雑に足を拭った。
そうしてスススと覗き込むように寄ってくる。
「それは?」
「んー?アンタこないだ大量に業務用のチョコ貰って来たろ。あと牛乳がダメになりそうだったからチョコレートケーキか何か作ろうかと思って」
先日チョコレート工場に逃げ込んだ強盗犯を東方司令部が捕縛したのでお礼に、と、大量に送られてきたものだ。
製菓用のチョコレートを作っている工場だったらしく、執務室に詰まれていたそれはブロックチョコレートばかりだったが。
「ほほぅ」
俄かにロイの目が輝いた気がする、が流して。
「それにしてもアンタあんまり甘いモン食わねーだろ。何でこんなに大量に貰って来てんだよ」
チョコレートケーキ一個じゃまだ余る。他には・・・と考えながらブロックをまな板に開けていく。
「何でって何故?」
「何故って、オレが聞いてんだよ」
キョトンとしたような大人の声に質問を返して、手は湯煎用に室温にしていたブロックを包丁でザックリと切る。
「何故って・・・だって君、好きだろう?」
「・・・え?」
「チョコレート」
「・・・・・・あぁ、うん」

一瞬意味を図りかねて手が止まったが、チョコレートが好きか、と言うことか、とエドワードはザクザクと更にチョコレートを細かくしていった。
そんなエドワードの様子には気付かず、ロイは犬のように隣に立ったままだった。
「・・・何?」
邪魔なんだけど、と視線で訴えると、
「楽しみだな」
ロイはそこから離れる気は無いのか、じっと手元を覗き込む。
「楽しみ、って。だからアンタ甘いモノ食わないだろ?」
その話をしていたんじゃないのか?とエドワードが家の事に関しては壊滅的な記憶力の男を訝し気に見る。だから自分用に貰って来てくれたんだろう、と。その気持ちは嬉しい。
・・・菓子に使うにしても量が半端無いのはこの男だから仕方無いとして。
まぁそれもご愛嬌だな、と前だったら「ちったぁ量考えろよ!」と文句を言っていたに違いないのに、考え方も変わるもんだ、いや、慣れただけか?と、刻み終えたチョコレートをガラスボウルに移した。
「うん。確かに余り食べないな」
「だろ。うーん、フォンダンショコラも作って司令部に持って行くか・・・」
まだまだあるブロックチョコレートにエドワードが、ポツリと呟くと
「それはダメだ」
隠すようにロイがチョコレートの前に立ちはだかった。
「は?いやだってそんなにあっても・・・」
「君、何か作るんだろう?」
「でも、ブロックのままじゃ減らないし、アンタの家にあっても消費仕切れねぇだろ。だったら人が多い所に何か作って持って行った方が・・・ハボック少尉とかブレダ少尉なら食べるだろうし・・・」
タバコを吸う割に案外お菓子も食べる少尉と体格通りに良く食べる少尉を思い浮かべると、ロイは些か機嫌を損ねたような顔をしていた。
「何だよ、さっきから」
妙に駄々をこねているような男に、小さく溜め息を付いて向き直って見上げる。
「あー・・・、オレに貰って来てくれたのには悪いけど、」
自分に、と持ってきてくれた気持ちには申し訳なく思う。
「違う」
が即座に否定された。
「じゃあ何?」
司令部や普段は口八丁の癖に、家の中ネタになるとまるで子供のような男に、では一体何なのだと問う。
と。
「甘いものは苦手だけど、君が作ったものは私が食べたい」
「・・・っ」
「だからダメだ」
狙って言っている訳でなくサラリと言われるのに言葉に詰まる。
「・・・・・・・・・ソウ、デスカ」
「ん?頬が赤いぞ?冷えたか?」
ふい、と顔を逸らすと、つい、と伸びる手。
「ち、違うっ。お湯が沸騰したから、」
湯煎用の鍋が沸騰したから熱気に、と言うと、ロイはそうか、とアッサリ引き下がった。


そして。
「君は料理上手だなぁ」
「・・・どうも」
甘さ控えめのチョコレートババロアに市場でオマケして貰ったイチゴを添えて。
目の前に出してやったら、甘党じゃない癖にウキウキと頬張る男に。
(あー・・・もう)
自分はチョコレートケーキを突つきながら、家事では勝てる筈なのにエドワードは何だか負けた気分になるのであった。

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